流の頭の中の世界。

頭の中のあんなことやこんなことをジャンル問わずに広く浅く、たまに深く

私が考える「理想の採用」とは

こんばんは。そしてお久しぶりです。

流拓巳です。

 

かれこれ2ヶ月もこのブログを更新しておらず、最近はTwitterばかり更新していました。

twitter.com

 

 

ただ、つい先ほど、

ワンキャリQ & A

という、匿名Q&Aサービスで、

すごく面白い質問をいただき、

時間を忘れ、夢中になって回答してしまったので、

ブログにも残したいなと思い、久しぶりの更新に踏み切りました。

 

 

 

さて、その質問というのが

 

「流さんの考える理想の採用ってありますか?」

 

というものです。

 

 

うん。シンプルな質問に見えますが、実に深い。

私が働いている意味や、思い、哲学、

全てを問われているような質問です。 

 

まるであれですね。

TVチャンピオンの○○王決定戦で、

番組の最後に優勝者が必ず問われる

「あなたにとって○○とは何ですか?」という質問のようですね。 

 

当時、この質問は、

一番、その人らしさが現れる質問だなと思っていました。

  

ついに、私が答える番がきたような気がしたので(何も優勝していない)

今回は、

 

私が考える「理想の採用」とは

 

について、ここに記させてください。

  

 

私が考える「理想の採用」とは

  

さて今回のテーマは

「理想」の「採用」ということなので、

まずは、「理想」と「採用」

ぞれぞれについてお話しします。

 

まず、私にとって、「理想」とは、

関係する全ての立場の人にとってベスト

な状態です。

受け入れる側が優位というわけでも、ジョインする側が優位というわけでもなく、

全員にとってというのが重要です。

 

次に、「採用」とはなんなのか。

私は、「採用」とは「約束」なのではないかなと思います。

 

ジョインする側は

こんな価値観で、こんな能力で、こんなことを、これくらいやります。

受け入れる側は、

こんなサポートをし、これくらいのことを求め、これくらい報酬を出します。

というように、お互いに約束をすることが、採用なのではないかと思います。

 

この約束をお互いに飲めるのかどうかで、

「採用」が成立するかどうかが決まります。

 

 

上記二点を踏まえると、

理想の採用とは、

「関係する全ての人にとってベストな約束が交わされること」だと思います。

 

これだけだと、流にとっての理想の採用って、

結構当たり前のことでは?と思われた方も多いのではないかと思います。

しかし、本来は当たり前であるはずの

「関係する全ての人にとってベストな約束が交わされること」は、

今の社会ではなかなか実現しにくくなっていると思います。

 

今の採用のあり方には、

「決まり」が多すぎるからです。

この決まりの中には、法律などのルール上、

どうすることもできないものもあれば、

「一般的にこうだから」というだけでの理由で決められているようなものまで様々です。

  

例えば、新卒採用をイメージしてみてください。

ある会社の新卒採用において、全ての応募者が辿る道は二通りしかないのが一般的です。

  

一通り目は、

【来年の四月】から【一ヶ月の研修の後】に【新宿にある本社ビル】で【他の収入源は持たずに】、

【月曜日から金曜日】まで【お昼休憩1時間】を除き【10:00-19:00】で毎日【8時間】、

【初任給一律29万円】で働き、【全社行事には必ず参加】しながら【できる限り長期的】に働くという約束をする。

 

二通り目は、

この会社にはジョインしない(orジョインさせてもらえない)。

 

 

程度の差こそあれ、ほとんどの場合は、このような二択になっています。

100人採用する会社でも、100人ともが同じ二択を与えられています。

  

これでは、

一人一人が違う事情や考えを持つ中で、

「関係する全ての人にとってベストな約束が交わされること」

が達成される可能性は限りなく低いです。

 

約束の種類は、人に合わせて多種多様になっていいはずです。

 

ベストな約束を交わすための二つの要素

   

特に、大きく分けて、

①タイミング

②関係性

という二つの点で、多種多様になってもいいはずだと思っています。

このまま新卒採用で例えますね。

   

 

①タイミング

ベストな約束を交わすためには、

新卒の入社が、翌年(卒業年度)の4月である必要は全くないと思います。

早ければ明日がベストかもしれないし、

遅ければ5年、10年後がベストかもしれません。

 

秋入社という制度がある会社は結構あると思いますが、

数年後を見据えてコミュニケーションをとっている企業-個人はほとんどいないのではないかと思います。

   

就活時に、何日も何週間も凄く悩んだ末に内定辞退した会社に、

転職時に入社するというケースはかなり少ないのではないかと思います。

これには別の要因もたくさんあると思いますが。

  

また、入社タイミングの選択肢が翌年4月しかないのがおかしいとなると、

新卒採用活動の時期が細かく決まっており、一斉に行われていること自体もおかしいのかもしれません。

 

また、タイミングとは時間的な要因だけでなく、

その会社が、

その人にとって魅力的な事業を始めたタイミングで。とか

技術に投資するフェーズだと思ったタイミングで。とか

そういう意味でのタイミングもあると思います。

 

現状、多くの企業では、

新規事業を始めるタイミングや、技術に投資しようと思ったタイミングで0から候補者を募っており、

新卒時に自社への入社を選ばなかった候補者に情報を共有してみるとか、改めて採用を考えるとか、

そういうことはしていないように思います。

 

 

②関係性

次に関係性についてです。

ざっくり「関係性」とまとめてしまいましたが、

ここでは「タイミング」以外の全ての約束を指します。

企業と個人の間で、お互いに何を求めるのかという部分ですね。

 

羅列してみると、

雇用形態、働く場所、働く時間、働く日数、

仕事が自分にとってどれくらいの優先順位なのか、

仕事の進め方、初任給、複業副業の有無、

どれくらいの期間働くつもりなのか

などなど

他にもたくさんあると思います。

  

今の新卒採用においては、

これらすべてを一つのパッケージとして提示し、

それを飲むか飲まないか

という二択問題が行われています。

職種別で分けていたり、

経営幹部候補枠は別だったり、

少し選択肢があるケースはありますが、

まだまだ、個人とのベストな約束に受けてカスタマイズされているとは言い難いでしょう。

  

新卒でも中途でも、多少の交渉は行われていると思いますが、

それでも、企業が提示したパッケージに対して、

求職者側が恐る恐る、勇気を振り絞って、

一部分だけ、少しだけ、条件変えてもらえませんか?

と交渉しているケースがほとんどのように思えます。

 

受け入れる側にとっても、

ジョインする側にとっても、

その家族にとっても、

現職にとっても、

関係する全ての人にとってベストな約束

を行うためには、

 

その人ごとに、異なる約束が模索されて当然だと思います。

それがなされて初めて、

私、流拓巳にとっての理想の採用だと言えます。

 

 

ちなみに私が今いるガイアックスは、

世の中平均に比べれば自由度が高いため、

その人に合わせた約束のカスタマイズは進んでいる方だと思います。

しかし、それでもまだ、

 

初任給は「一律」であり、

入社時期は「来年の四月」であり、

「一ヶ月」新卒研修に参加する、

という形での新卒入社が8割くらいです。

これではダメだなと思っています。

 

「理想の採用」の実現のために

 

ここまで語らせていただような内容が、

「理想の採用」だと思っているからこそ、

私は、

 

2020年には新卒採用マネージャーを降り、

そこからコミュニティマネージャーになる

この2年はそこに向けた準備も同時に行う

 

と社内で宣言しています。

それも新卒採用マネージャーになった瞬間からです。

皮肉なことに、

新卒採用マネージャーになって最初のプロジェクトは、

新卒採用を壊すこと

です。

 

ではコミュニティマネージャーとは何か。

ガイアックスからみて、一緒に何かやりたいと思う方や、

逆にガイアックスのことを魅力的だと思ってくれる方と

今すぐ入社云々だけではなく、

長期的なコミュニケーションをとり、

さらには、そのような方々をコミュニティ化し、

ガイアックスから提供できる価値は最大限提供し、

一人一人と、

お互いにとってベストな約束って何なのかを模索していく仕事です。

 

結果的に、その方がガイアックスの社員になることはなくても、

投資先になる、投資してもらう、協業する、一部だけ業務委託させてもらう、

一緒にイベントを開催する、相談役になる、ただ単にNagatacho GRIDを使ってもらう。

などなど、いろんな約束の形がありうると思います。

今この瞬間。ガイアックスにこんな役職はありません。

 前任もいません。流が勝手に言いだしただけです。

 

ただし、これらはいきなり明日からできるものではないし、

中途半端にやっては意味がありません。

そのため、2020年まで。という現実的な期限を設けました。

   

これは、

私にとっての「理想の採用」を実現するための一つの手段でしかないですが、

現状、これが、私が、ガイアックスや未来の関係者の方々にとってできる

ベストな約束だと思うので、

まずは、これの実現を目指しています。

 

 

かなり長々と語ってしましましたが、

最後までご拝読いただきありがとうございました。